【理工書】大規模大気特論

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この記事は私が実際に使用した理工書を備忘録を兼ねて紹介するものです。

 

今回紹介する本は社団法人産業環境管理協会より「大規模大気特論」です。

 

 

 

 

 

この本がオススメな人

物質の拡散について勉強したい人

物質移動論などの、講義が難しすぎると感じている人

産業活動と大気汚染の関係について知りたい人

 

 

本書の目次

 第1章 大気汚染濃度の推定と煙の拡散–排煙拡散の一般的特性

 第2章 大気拡散の基礎的取り扱い

 第3章 大気拡散と気象条件

 第4章 拡散濃度の計算法

 第5章 大気環境の予測と評価

 第6章 環境法令と環境影響評価

 第7章 大気環境濃度の予測手法

 第8章 石油

 第9章 発電設備

 第10章 セメント

 第11章 ごみ焼却設備

 第12章 鉄鋼

 

実は試験対策の本

本の紹介ですでにわかっているとは思いますが、この本は国家試験である「公害防止管理者」の試験対策本です。

 

わたしはこの試験については詳しくないのでそちらに興味のある方は是非こちらのサイトをご覧下さい。

 

試験を受けるわけでない私が使っているという事は、試験対策以外でも十分役に立つ内容が含まれているという事です。

 

この本を使った理由

私がこの本を手に取った理由は、農薬などを撒いた時に、それがどんな風に動くのか知りたかったからです。

 

化学工学を学ぶ人であれば、物質移動論のようにしっかりと学ぶのかもしれませんが、農学部でそんなことを教わるわけもないので、自分で「拡散」とか「挙動」みたいな感じで調べていました。

 

拡散の種類

物質の拡散って風とか、水の流れとかによって大きく左右されるイメージがありますよね。

これを「乱流拡散」と言います。

乱流拡散は野外で感じるランダムな風だけでなく、室内のように無風に見える状態でも流れはあります。

これは、その空間内の温度差によって生じる対流によるものです。

真夏にコンクリートを見ると、ユラユラと陽炎ができますよね。

あれはコンクリートと空気の温度差が大きいため、コンクリート付近の暖められた空気が上に上昇していく最中です。

 

そして、風になって拡散していく乱流拡散を「機械的な乱流」といい、熱によって生じる拡散を「熱的な乱流」と言います。

 

 

ここまでは何となくイメージできると思います。

しかし、実は拡散には物質固有の値が決まっているのです。

二酸化炭素分子ならいくつ、酸素ならいくつという風に、物質によって異なります。

なぜ、これに気づかないかというと、私たちが生活しているような空間では圧倒的に乱流拡散が支配的だからですね。

 

大気シミュレーション

テレビでよく、100年後の地球の姿みたいな感じで、大気が動く動画を見たことがあると思います。

これは数値シミュレーションといって、求めたいもの(ここでは地球の大気)をメッシュと呼ばれるマス目に分けて、それぞれコンピュータに計算させて近似解を得る方法です。

 

私は研究で大気ではありませんが、数値シミュレーションを利用しています。

そこで、物質の拡散を使いたい場面が出てきて、拡散とはなんだ?という理解を得るのに本書は役立ちました。