【理工書】 農業気象学

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この記事は私が使用した理工書を備忘録もかねて紹介するものです。

 

 今回は、養賢堂から「農業気象学」を紹介したいと思います。

 

農学部で学ぶ学問には、なんでも「農学」とついています(笑) 

農業気象学、農業工学、農業土木、農業経済学…

 

それゆえ、自分の研究テーマにどんな学問が絡んでくるのか見えにくくなりがちです。

私は農業工学の専門ですが、研究テーマに農業気象学の分野が関わっています。

 

 

 

本書がオススメな人

農業気象学が研究対象の学生

植物の熱収支や水収支などが研究対象の学生

温室など農業施設の研究を行う学生

 

 

本書の目次

  序章 農業気象学

 第1章 気候と農業

 第2章 天候と作物

 第3章 農業気象災害

 第4章 局地気候と農業

 第5章 耕地の微気象

 第6章 被覆気象と施設気象

 第7章 農業気象の調査法

 

本書について

 

本書は1990年出版と少し昔のものになります。

類書としては「生物環境気象学」「新農業気象・環境学」などが挙げられますが、本書は他と比べて「農業気象」に特化した一冊と言えることが出来ると思います。

 

他の書籍では農業というよりは植物にフォーカスされており、「植物と環境の物質収支や熱収支」などの研究が進んできた結果なのか、そちらの分野に関するテキストが増えてきているように感じます。

植物生理の分野は研究が盛んに行われているため、「植物と環境」に関する情報が欲しいのであれば、新しく出版された本の方が、詳細に書かれていると思います。

逆に、農業と気象の関係であれば十分現役であると言えると思います。

特に気象災害の部分は他の書籍に比べてかなり分量が多いです。

 

この本を利用した理由

私は、ハウスの被覆に関する情報が欲しかった作物周辺のCO2濃度や湿度などに関する情報が欲しいときに本書を見つけました。

ハウスに関する内容なら施設園芸系の本を読めばいいのですが、作物周辺の環境も知りたかったので本書を手に取りました。

ハウスの被服に関する情報は本書で手に入ったのですが、作物周辺の微気象についてはもう少し物理的な側面が知りたかったため、他の書籍を探すことにしました。

 

まとめ

本書は農業気象学の全体像を知るのに適していると思います。

「農業気象学」と検索してもなかなか本が出てこないのは研究が進み、それぞれの分野が一冊の本で収まりきらなくなってきているのでしょう。

植物の環境に関することは「生物環境学」、ハウスに関することは「施設園芸学」というように細分化されています。

施設園芸でも植物生理や、病理など様々ありますが、個別の本を読んでも学生にとっては内容が細かすぎてなかなか消化できません。

そういったときに少し昔の本ですが本書が役立つと思います。